手製和菓子帖(其の十九)―きらきら文旦―

文旦を頂いたので、

皮を煮て砂糖漬けにしました。

 

砂糖漬けは時間がかかります。

これを作るのにも4日を要しました。

 

煮ては一晩休ませ、煮ては一晩休ませの繰り返し。

こうすることで渋みが和らぎ、香りと甘味が引き出されます。

 

自然の素材にあまり手を加えないお菓子は

薄茶と相性がいいですね。

 

 

器は筍にしました。

 

「苦い」と「若い」は似ていますが

ほのかな苦みは若さを連想させます。

春の味覚は心地よい苦み。出てきたばかりの若さ。

そんな青い春と共に。