6/27_29  落花流水送

床 落花流水送

花 虎の尾 紫陽花 糸芒

花入 槍の鞘 小間 加茂川

香盒 舟人物蒔絵 大真

 

 

お稽古は今週、来週と短冊箱です。

 

 

禅語は、「落花流水を送る」

 

花は流される為に散ったのではなく、

川は花を運ぶ為に流れているのではありません。

互いに相手から頼まれたわけでもなく、

どちらも恩をきせるわけでもありません。

双方とも自分の仕事を無心に全うしているからこそ

この図は美しいという禅語です。

 

(今回この言葉を書かれた松井さんの解説文より)

 

 

「こちらはこれだけのことをやったのにお礼がない。」

「こんなに尽しているのに見返りがない。」

 

そのような不平が頭をかすめる時。

恩着せがましくなっている自分は美しくありません。

 

それは想像も容易なのですが、逆が厄介です。

 

 

「たいそうなものを頂いてしまった。急いでお礼を送らなくては。」

「こんなに親切にして頂いたのだからそれ相応のお返しをしなくては。」

 

よくありがちな光景ですが、

そのように返されたものは自然ではなく、やはり美しくないのです。

 

「そんなつもりで(見返りを求めて)善意を送ったのではないのに…」

と、相手を困惑させる結果となります。

 

私自身もよくこういう行動をとってしまうことがあります。

今回反省させられました。

 

 

相手の喜ぶ、喜ばないに関わらず、その善意は自分が勝手に動いたこと。

無心の結果です。

 

仕事でも友人関係でもそれは同じこと。

 

花と水の関係のように、

清々しい間柄でいたいものですね。