土曜はお稽古の後、三渓園へ蛍を見に行ってきました。
蛍を見られるのは暗くなってからなので、
その前に三溪園のそばの隣花苑でお食事を。
原三溪の孫にあたる方がはじめられ、今はそのお子様が受け継がれています。
床には原三溪が描いた花菖蒲の絵。
器にも花菖蒲が描かれたものが使われ、自然とその後の三溪園への期待が高まりました。
お食事は、お庭で育てられた野菜や、食通であった三溪が考案した「三溪そば」等、
上品なお味を堪能致しました。
まだ暗くならない内に食事を終え、娘を浴衣に着替えさせると三溪園に向かいました。
隣花苑の絵の通り、花菖蒲が満開で、とても優雅な風景。
蛍が見られるという奥の渓流へと足を進めると、
既に多くの人で賑わっていました。
やがて辺りが暗くなると一つ二つ、次第に光を見つけ、
7~8匹は一度に見られたでしょうか。
娘も「ほー、ほー」と嬉しそうに指をさしていました。
家族でたっぷりと鑑賞した後、
渓流を後にすると、
そこにはこれから蛍を見る為の、あまりにも長い行列が。
蛍を見るということはこれ程までに大ごとになってしまったのですね。
蛍が住みにくくなったのは、単純に水質だけの問題でもなく
川の護岸工事や街灯等様々な要因によるものです。
近年は蛍の保護、人工飼育等の活動も活発になっていますが、
本来その場にいたものと違う地域の蛍を放つと、それまでいた種が負け、いなくなってしまうという問題もあるのだとか。
今あるものを維持し続けるだけでも大変な労力を要するものですが
消えつつあるものを戻す作業はそれと比較にならない程の、
自然の流れに抗うだけの莫大なエネルギーが必要です。
それでも
蛍雪の功…は難しくても
「庭に咲いてるホタルブクロに蛍が入って…」
のような会話をしてみたいと、夢を見ずにはいられません。
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