手製和菓子帖(其の四)―天空―

朱鷺の舞う天空をテーマにした和菓子制作です。

 

和菓子は、その後のお茶が美味しく頂けるための前座です。

今回がいつもと違うのは、お菓子の後がお茶ではなく白湯であるということ。

後が濃茶であれば主菓子(生菓子)、薄茶であれば干菓子ですから、白湯であれば本来干菓子以下のお菓子が求められます。

主菓子と干菓子の違いは水分含有量の違いですが、

言ってしまえば箸を使うか手でとるか、ということになると思います。

 

手でつまんで食べられ、その前の濃茶4服の後でももたれない、白湯が美味しく感じられる甘さ控えめのお菓子。

 

加えて主菓子が笹団子だったので、見た目の美しさもリクエストされました。

 

床の「風とゆききし雲からエネルギーを取れ」に因み、風や雲を意識した爽やかな菓子にしようと考えました。

 

道明寺羹で雲を、北見の薄荷で吹き抜ける風をイメージしました。

表面には諏訪の氷餅をまぶしました。

 

 

土曜回ではさらに社中のお母様が作られたマーマレードを細かく刻んだものを星に見立てた夜空バージョンも作ってみました。

 

 

お菓子として美味しかったかどうか自信はありませんが

お白湯が美味しいとの感想が多かったと聞いて狙い通りと喜びました。

 

和菓子を作るのは洋菓子より自由で楽しいですね。